2022年04月28日更新
松橋町当尾の昔ばなし 戻らんかい
イラスト 村上明日香
あらすじ
化け上手で優しい狐、徳兵衛どん。ねぐらは当尾の山の近く、三人地蔵の傍ら。
子どもが遊びに来ると、木の葉をちょいと頭に乗せて、よくおじさんに化けていました。
ある日、迫田の川には魚を取って遊ぶ子どもたちの姿が。ところがここは、蝮の多い場所。危ないと思った徳兵衛どんは、とっさにに鳶の鳴きまねをしました。気付いた子どもたちが山を見ると、そこには今にもはじけそうなたくさんの栗。魚取りを放り出して拾い始めますが、徳兵衛どんのいたずらでおとしはいっぱいになりません。夕暮れにはとうとう泣き出してしまい…。
やりすぎたと思った徳兵衛どんがいつものおじさんに化けて栗を押し込んでいると、「もう戻らんかい」と親たちの声。元気づいた子どもたちは、山を駆け下りていきました。
放られた魚は、徳兵衛どんの思わぬご馳走になったとさ。
こっでしみゃー。