2022年03月26日更新
三角の昔ばなし 釣鐘島
あらすじ
昔むかし、寒厳禅師という坊さんが熊本市南区川尻の大慈寺に付ける一対の釣り鐘を宋の国から持ち帰ってきました。
博多から三角へ運ぶ途中、ふ悪い(運が悪い)ことに三角の瀬戸には大きな波。船は渦に突き進み、鐘の一つは海に姿を消してしまいました。禅師は静かにお経を唱えますが、今にも転がり出しそうなもう一つの鐘。禅師が目を見開き、扇でこれを受け止めると、風は凪、渦は消えていきました。
その鐘は無事に寺へ納められましたが、鳴らすと「三角へ行こう」と響きます。やがて三角の瀬戸には、島が浮かび上がり、中神島と名付けられましたが、人々は釣鐘島と呼んだとさ。
釣鐘島