2022年01月25日更新
小川町小野部田の昔ばなし こばるのばばさん
イラスト 村上明日香
あらすじ
北小野と中小野の境の小原というところに元気な老婆が住んでいました。
買い物帰り、足を折り絶命寸前の一羽の白しらさぎ鷺を見つけ、家に連れ帰った老婆は、親身に介抱。半年後、傷が治った白鷺を山へ放してやりました。
数年がたち、正月も間近というのに老婆は一人寂しく病の床。元旦を迎え、気も重く目をこすりこすり起きるとびっくり。餅やおとそ、おせちなど、立派な膳が用意してあるではありませんか。それは白鷺が命の恩人に示した心からの贈り物。気丈な老婆の目にも涙が光りました。以後、白鷺の好意は老婆が天寿を全うするまで続いたそうな。