松橋町大野の昔ばなし　甚平さんと河童

2022年01月21日更新

松橋町大野の昔ばなし　甚平さんと河童

イラスト 村上明日香

あらすじ

　大野に網打ちが好きな甚平さんがいました。
　八朔の日、大野川で網打ちをしていた甚平さん。大きな手応えを感じ、網を引き上げてみると、河童が掛かっているではありませんか。河童が「どうか助けてはいよ」と頼むので、甚平さんは「悪かこつばせんならよかたい」と放してあげました。
　すると翌日から河童は甚平さんの裏庭にフナを置くように。1年後、甚平さんは亡くなったのですが、毎日河童はやってきます。甚平さんの嫁さんが「もうおらっさん」と伝えると、仏さまに供えるように…。
　可哀そうに思った嫁さんはわざと意地悪して追い返し、河童は来なくなりましたとさ。