2025年12月16日更新
宇城市立郷土資料館では、企画展「管理人のお仕事 ~蕉夢庵の施設管理~」を開催します。
蕉夢庵とは
蕉夢庵(しょうむあん)とは、江戸時代に5代宇土藩主 細川興文(おきのり)が隠居の際に不知火町の桂原に建てた庵で、現在はその跡地が市文化財に指定されています。蕉夢庵周辺は景勝地で、山麓には芭蕉が茂り、鹿が嶺を下りてくる様子から、列子(れっし)の説いた「蕉鹿夢(しょうろくのゆめ)」になぞらえ、「蕉夢庵」と名付けられました。
細川興文と蕉夢庵
興文は、宇土市に巡らされた日本最古の現役上水道である轟泉(ごうせん)水道の整備に見られる産業の振興、藩校 温知館(おんちかん)や武館を設けた教育制度の整備など、宇土藩政において多大な功績を残しました。月翁(げつおう)と称した隠居後も藩政に関わっており、晩年においてもなお持ち続けた藩政に対する思いと、周囲の素晴らしい景観の中で過ごす余生を「蕉鹿夢」で説かれる「夢と現」になぞらえたのではないかとも言われています。
隠居生活を支えた管理人
そのような興文の隠居生活は、蕉夢庵を日常的に管理し、興文の意向を日々形にする人々によって支えられていましたが、そのような人々がいたことはあまり知られていません。近年、蕉夢庵の日常管理を担当していた人物に関する古文書が市内在住者宅から発見され、市に寄贈されました。そこには、知られざる管理人のお仕事の様子が記録されていました。
本企画展では、蕉夢庵の建設や日常管理を担当した人々にスポットをあて、裏方ではあるものの必須であったお仕事の様子を紹介します。江戸時代の裏方のお仕事、ぜひのぞいてみませんか?
企画展概要
開催期間 令和8年1月9日(金曜日)から3月1日(日曜日)まで
開催場所 宇城市立郷土資料館
※施設の詳細についてはこちら
開館時間 10時から17時まで
休館日 月曜日・木曜日(祝日の場合は翌日)
入館料 無料
