2024年03月19日更新
「パパは女子高生だった」の2
懇親会での会話。「宍粟(しそう)市っておいしい酒があるんですよね。」と尋ねると、微笑みながら「日本酒発祥の地っていう説もあるそうです」。と。
宍粟市は兵庫県の地名。会話の相手は前田良(りょう)さん。ちょうど1年前にこのコラムに書いた「パパは女子高生だった」の著者です。この日、宇城市のふれ愛学習会に集まった子どもたちにお話をしてもらったのです。
タイトルは「パパは女子高生だった~自分らしく生きること~」。初めて聞く話に子どもたちは前田さんから眼を放さずに60分間。すごい集中力。こんなの今まで見たことないぞ。翌日は「人権フェスタinうきし」での講演でしたが、1人の子は「また会いたい」と講演会場にも来ました。
子どもたちの感想です。
「前田さんは自分がすきなことを自分でできてすごいと思いました。そのために色んなことをのりこえて、いろいろな人とたたかって、がんばっていてすてきだと思いました。わたしも前田さんのようにがんばりたいです。つらいことをのりこえていて、とてもかっこ良かったです。」
「わたしは青とか黒が好きです。わたしはだれにも言えないけど男の子になりたいと思います。今日前田さんの話を聞いて、わたしとにていました。わたしもいやな気持になったことがありました。スカートはいやだったです。」
「お話を聞いて、人から決めつけられて悲しかったんだなということを知りました。生きていく中では本当に大変だったんだなと思いました。そういうことを知っていくことや何かできることを考えるのが大切だなと思いました。前田良さんみたいになやんでいる人がいたら、相談にのりたいなと思いました。」
「認めると社会が変わってしまう」と、同性婚への否定的な発言が国会でも問題となりましたが、子どもたちが出会った前田さんは、スペシャルだけど特別ではない。とてもすてきなお父さんでした。
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