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第50回 夜間中学校 2022年11月号

2024年03月19日更新

夜間中学校

「『あいうえお』からまなべます。じゅぎょうりょうは、むりょうです。ねんれい、こくせきはといません。だれでも、いつでも、さんかできます。」

「夜間中学って何?聞いたことある?」夕方の豊野町コミュニティーセンター。穏やかな笑みを浮かべて、中学生に話し掛けるのは宇城市在住の高野和幸(たかのかずゆき)さん。大阪の堺市で夜間中学の教師をされていた方です。

「昼間じゃなく夜行く中学校」との返事。

「そうだね、夜学ぶ中学校。でもね、みんなが今通っている中学校と違って、夜間中学は日本語や知識だけを学ぶ所ではありません。学校から疎外され、文字が読めないのを恥ずかしいと思わされて生きてきた、そんな『自分』から解放される取り組みがあって、初めて夜間中学となります」。難しいそうな中学生の顔に、「夜間中学に来ているおじいちゃん、おばあちゃんはなぜ、学校に行けなかったと思う?」「夜間中学に来るのは女の人が多かった。なぜ?」子どもたちに答えを考えさせながら高野さんの話が続きます。

子どもたちの感想です。

「僕は大人の中学生と聞いて驚きました。10代から80代まで色々な人が協力しながら勉強しているのがいいと思いました。」「最初夜に勉強する、不思議な学校だなと思ったけど、戦争で学校に行けなかった人や日本に住む外国の人が来て勉強していることが分かりました。女性が多かった理由がお嫁に行くから勉強しなくていいなどの女性差別でびっくりしました。」

戦争が終わった2年後の1947年の大阪。新憲法の下で夜間中学は生まれました。戦災孤児、厳しい家庭事情。義務教育が始まっても昼間学校に通えない子どもたちの姿に現場の教師たちが応えた、それが始まりでした。卒業証書が取得できる公立夜間中学は関東・関西を中心に全国で35校。熊本県でも開設に向け、検討が進められています。

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