2023年08月24日更新
さしより野菜とは?
さしより野菜とは、食事の際は、さしより(熊本弁で「まず、とりあえず」という意味)野菜から食べようという意味です。食事の最初に食物繊維の豊富な野菜を食べることにより、血糖値の急上昇を抑え、糖尿病の予防につながります。また、野菜類を先によく噛んで食べることで満腹感が高まり、炭水化物の摂りすぎ防止、ひいてはダイエット効果も期待できます。
みなさんも気軽に始められる「さしより野菜」生活をスタートさせてみませんか?
さしより野菜プロジェクトを開始した経緯
平成26年からの国保特定健康診査の結果をみると、宇城市ではⅡ度(160/100mmHg)以上高血圧者の割合が熊本県内14市で最も高い状態が続いており、ワースト1の記録を更新しています。県全体の割合と比べても大きく上回っています。
また、HbA1c(ヘモグロビンエーワンシー)6.5%以上の高血糖者の割合も年々増加しています。併せてメタボリックシンドローム該当者の方も増加傾向にあり、それにより人工透析、虚血性心疾患、脳血管疾患のリスクが高くなるといった、本市における健康課題が浮き彫りになりました。これらのことから、市では平成29年度より、野菜に着目した取り組み「さしより野菜プロジェクト」を実施してます。
さしより野菜の効果とは
1 さしより野菜が血糖値の急上昇を抑え、血管を守ります
食事のはじめに野菜から食べることで、食物繊維の働きにより、食後の血糖上昇が緩やかになります。急上昇を抑えることで、血管が傷つくことを防ぎます。また、血糖値の上がり下がりの変動幅を小さくすることで、動脈硬化の予防にもつながります。炭水化物を食べる前に、まずは野菜から食べると効果的です。
2 たっぷり野菜で高血圧の予防効果が期待できます
野菜に含まれるカリウム(注)は、塩分を外に排出してくれる働きがあり、正常な血圧を保つために必要な栄養素です。生野菜でも、ゆでたり、炒めたりした野菜でも、お好きな食べ方でOKです。しかし、ドレッシングやマヨネーズの使いすぎにはご注意を。
国は、成人の1日の野菜摂取量の目標値を「350グラム以上」としていますが、熊本県の成人の野菜平均摂取量は「約250グラム」。1日の目標量まであと約100グラム不足しています。
(注)食事療法を行っている方など、注意が必要な場合もあります。
3 高血圧の予防には減塩も意識しましょう
たっぷり野菜を食べるために、ドレッシングやマヨネーズなどの調味料をかけすぎてしまい、かえって塩分をとりすぎてしまうこともあります。カロリーが抑えられたノンオイルのドレッシングは味を調えるために塩分や糖分が多く含まれている場合があります。最近では減塩タイプのものもありますので、パッケージに表示されている塩分量をみて選ぶことも大切です。
さしより野菜のその他の効果
- ビタミン類による風邪予防
- 食物繊維による整腸作用
- 野菜をよく噛んで食べることによる食べ過ぎ防止、肥満の予防
などの効果が期待できます。
(効果には個人差があります)
食べる順番と血糖値変動の関係は?
食事のはじめに野菜を食べることで、炭水化物をはじめに食べる場合と比較して、血糖値の急激な上昇を抑えられるという研究結果が出ています。
(大阪府立大学(当時)・今井教授)
やってみよう!さしより野菜
いつもの食事を楽しみながら、まずはできるところからはじめてみましょう。
1 まずは野菜から(よく噛んで)食べよう!
食物繊維を多くとることで、糖分の吸収を遅くし、血糖値の急上昇を抑えてくれます。
ゆっくり味わって食べると、より一層さしより野菜の効果が期待できます。
先に食べる野菜の量について、特に決まりはありませんが、小鉢1つ分(約70グラム程度)は食べたほうがよいようです。難しい場合は、まずは1口からでも先に食べる習慣をつけましょう。
2 次に、肉や魚類を食べよう!
たんぱく質は筋肉のもとになり、血管を丈夫にしてくれます。
また、野菜と同様に糖分の吸収が穏やかになります。
3 最後に、ごはん類(炭水化物)を食べよう!
炭水化物は、体を動かす大切なエネルギー源であり、日頃の活動の原動力となります。
食事をよく噛んでゆっくり食べることで、栄養分の吸収を緩やかにし、より一層さしより野菜の効果が期待できます。また、満腹感が得られやすく食べ過ぎを予防するだけでなく、消化も良く胃腸の負担も軽くなります。
食べる順番の例
下の番号の順番で食べていきましょう。同じ数字のものであれば、どちらから食べてもOKです。
さしより野菜Q&A・さしより野菜協力店・公式SNS
さしより野菜について、もっと知りたい!という方のために、よくある質問等をまとめました。
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