2023年04月17日更新
三宝寺の一切経版木は、延宝6年(1678年)に鉄眼禅師により制作された一切経(仏教の百科事典)の版木の一部で、小川町南部田の三宝寺に所蔵されています。
版木には、現在の印刷技術にもつながる明朝体の文字が使用されており、縦22センチメートル、横82センチメートル、厚さ1.8センチメートルの桜板の表裏に大半紙4枚分の経文が彫られています。
版木のうち、鉄眼が開いた京都府の宇治宝蔵院(ほうぞういん)に所蔵されている48,275枚は、国の重要文化財に指定されています。
鉄眼禅師は、畿内の飢えに苦しむ住民の救済にも尽力し、一切経の出版のための施財(せざい)を、二度も惜しげもなく人々のために使いました。
一切経版木