2023年04月17日更新
当尾の穴井手は松橋町古保山に所在しており、天保から嘉永年間(1829年から1854年)に古保山の外当尾地区から当尾小学校の南に位置する猫の迫溜池に至る台地の下に人工的に作られた延長500メートルの通水トンネルです。
天保10年(1839年)に現在の松橋駅周辺にあたる松橋新開(干拓地)が築造された際に、用水源として猫の迫溜池が築造されましたが、台地間に挟まれ流入河川もなく、周囲からの取水面積は非常に狭く十分な取水量を得られませんでした。そのため、水源を古保山地区の迫田に求めましたが、溜池と迫田の間には台地が横たわり、そのままでは水の利用ができない状態でした。
そこで、台地の下にトンネルを掘り、溜池に水を引くことが考えられました。トンネルの線上には、5ケ所に地上に通じる朝顔形の穴を設け、トンネルにたまった泥揚げや井手竣工の際に利用しました。(現在は圃場整備で整地され、2ケ所となっています)
当尾の穴井手