2023年04月17日更新
七ツ江カキワラ貝塚は小川町北部田に所在する縄文時代の貝塚で、県営農地整備事業に伴う排水路整備の際に発見されました。
一帯は、東側の山麓の裾部にあたり、貝塚が形成された時期には、海岸沿いであったと考えられます。貝塚は、南北約68メートル、東西約42メートルの三日月形に広がっています。
貝塚からは、多数の土器、石器(磨製石斧(ませいせきふ)、石鏃(せきぞく)、たたき石、石皿)、獣骨(イノシシ、シカ)、魚骨(タイ、イワシ、サメ)、貝類(ハイガイ、カキ、オキシジミ)等が出土しています。出土した土器は、縄文時代後期前半に位置付けられ、貝塚の形成時期も同時期であると考えられます。
また、縄文時代の人骨8体も出土しており、男性が2体、女性が6体であることが分かっています。縄文時代としては珍しい伏臥(ふくが:うつ伏せ)の状態で埋葬されていました。その他に、獣骨のヘアピン、貝玉など、石・獣骨・貝を材料とした装飾品も出土しています。
また、牛4頭分、馬1頭分の骨が埋葬された状態で出土していますが、年代的には貝塚の形成時期とは異なる古代から中世のもと考えられています。
七ツ江カキワラ貝塚