2023年04月17日更新
足利尊氏安堵書下は、建武3年(1336年)に尊氏の管轄下において、安堵(土地の所有権等を公認すること)の通達を行う際に用いられた文書です。
正式な文書名は「藤吉光童丸言上状并足利尊氏安堵書下」で、藤吉光童丸という人物が父親の戦での討死の功績として、没収された領地の回復を求めた文書です。その文書の裏に、尊氏の花押(かおう:自署の代わりに用いられる自筆の記号)が付された安堵の通達が記されています。
当時の足利尊氏と九州武士団の動向を知る資料として注目されます。
この文書は、不知火町長崎の個人宅に代々受け継がれてきたもので、昭和63年(1988年)に旧不知火町(現宇城市)に寄贈されました。
現在は、宇城市立郷土資料館に収蔵されています。
足利尊氏の花押のある文書