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第33回 110日間 母娘旅のお話 2021年(令和3年)6月号

2022年03月27日更新

第33回 110日間 母娘旅のお話 2021年(令和3年)6月号

 「母は中東・ヨーロッパに暮らす難民の方への取材ミッションを掲げ、娘と世界を見に出かけました」。この魅力的なキャッチに引かれ、森都心へお話を聞きに行きました。講師は写真家の高木あゆみさん。始まる前に、写真展をのぞきました。入口には「みーちゃん5さいなんみんにあいにせかいへ行く」とあります。
 
 パネル写真の一つ「へんがおたいけつ」は、角刈りのむきむきマンとみーちゃんこと高木さんの娘のにらめっこ。解説に「ぼくは15歳のときにアフガニスタンからスウェーデンにやってきた。とちゅう20日間も山を歩いたり、何も食べられない日もあって、ようやくここにたどり着いた。"難民"になっていなければ、兵士になってIS※と戦わなければならなかった」とあります。
 
 隣は頬を覆う黒ひげと真ん丸目の愛嬌(あいきょう)ある顔写真。「大学生のときイラク戦争が勃発。彼はアメリカ人相手に戦いました。現在はブリュッセルのスーパーに勤め、昔、敵だったアメリカ人のギルと出会い、ここでは友だちになれました」とあります。
 
 講演は大きなスクリーンで写真を投影しながらでした。「初め、娘は怖がって泣いていた。でも、みんな親切で、色んな人種の子ども、大人と遊んだ。娘は自信と度胸がついて世界が近くなった。色んな国名、そして"ありがとう"を覚えた」。世界は広い、いろんな人がいる。人と違っていいんだよと教えたかったとみーちゃんの変化をうれしそうに話されました。
 
 18歳からフェアトレードという格差社会の問題に取り組んでこられた高木さん。娘の世代には平和な世界を手渡したいと、漠然と"怖い"という感覚を持つ人もいるイスラム教徒や難民について、自分で確かめることが
旅の目的だったそうです。
 
「違いを知り、相手をリスペクトする。国が違えば絶対がなくなる・・・」。確信を持って淡々と語られた2時間。印象に残る言葉は、子どもに向き合う大人の"差別を伝えない覚悟と実行"でした。 

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