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第9回 当事者から、周りの問題として~部落差別の解消の推進に関する法律~ 2019年(令和元年)6月号

2022年03月27日更新

第9回 当事者から、周りの問題として~部落差別の解消の推進に関する法律~ 2019年(令和元年)6月号

 私は以前、一人の子どもとの出会いから、社会で働く養護学校( 現在の特別支援学校) を卒業した人たちと語り合うサークルに参加していました。会には「障害」のある就学児を育てる保護者も多数参加されていました。私はそこで当事者と親の喜びや悩みを直接聞くことにより、自分の中の障害者観が変わっていきました。「分けないで育てる」ということが自分の中に落ちていったのです。


 毎月の例会に参加する中で忘れられない出来事がありました。あるとき、一人のお母さんが、自分が被差別部落に生まれ育ったことを語り始めたのです。
 高校で「同和」教育を学んで帰った日、母に尋ねて初めて知ったこと。そのときは深く受け止めなかったけれど、大人になり、職場で信頼する先輩に出身を話して以来、みんなから私的な付き合いに誘われなくなったこと。彼女は時折笑顔も交え、教えてくれました。そのとき、私はもう一つの宿題をもらいました。


 「もう部落差別はない。いつまでも教育や啓発は必要ない」という声もあると聞きます。しかし、インターネットで差別情報を流すなどの新しい形の差別も起こり、依然として差別は放置されたままです。
 2016年12月に「部落差別の解消の推進に関する法律」が施行されました。この法律では、国が「現在もなお部落差別が存在する」と明らかにし、「改善から解消へ」、そして「当事者から周りの問題」として国民一人ひとりの理解を呼び掛けています。その実現に向けて、必要な教育や啓発を国と地方公共団体が行うことが求められています。

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