2022年03月04日更新
1 21世紀の国土のグランドデザイン(第五次全国総合開発計画)
平成22年(2010)から27年(2015)を目標年次とする第五次全国総合計画(五全総)では、太平洋ベルト地帯に偏っている現在の一極・一軸型から多軸型構造への転換を図ることを基本目標とし、「北東」「日本海」「太平洋」「西日本」の4つの国土軸を設定しています。
また、戦略的施策としては、(1)多自然居住地域(小都市、農山漁村、中山間地域等)の創造、(2)大都市のリノベーション(大都市空間の修復、更新、有効活用)、(3)地域連携軸(軸上に連なる地域連携のまとまり)の展開、(4)広域国際交流圏(世界的な交流機能を有する圏域)の形成などをあげており、推進にあたっては、自治体、住民の「参加と連携」方式と行政単位を超えた地域間の連携を重視し、多様な主体の参加と地域連帯による国土づくりを図ることとしています。
その中にあって、宇城西部五町地域は、国土軸では太平洋新国土軸の一部をなしており、また、地域連携軸では、九州中央軸構想、有明海・八代海沿岸地域開発構想、中九州連携軸構想、南九州広域交流圏構想の中心をなす地域であり、重要な役割を果たすことが期待されています。
2【パートナーシップ21くまもと(熊本県総合計画)】
社会経済情勢の変化に対応するため、中長期的な視野から21世紀初頭における熊本県のあるべき姿を展望し、県をはじめとした行政機関、県民や企業、団体などが一体となって何に取り組むべきかを示した県民共通の指針であるとともに、県が推進すべき重点施策を掲げた県政運営の基本となるものとして、パートナーシップ21くまもと(熊本県総合計画)が策定されています。
この計画の期間は、平成12年から平成22年(西暦2010年)までです。
この計画は、基本構想、基本施策、地域計画、計画の実現に向けての4部構成になっており、その中で地域計画は下記のように書かれています。
地域計画
1 地域計画策定の趣旨
県土を地域別に見ると人口の地域偏在をはじめ、高齢化率や市町村民所得など様々な点で地域間格差は依然として大きく、こうした格差を是正しながら、地域の個性ある発展をめざしていくことが必要です。
このため、地域の特性や課題を明らかにし、これに応じた発展方向や地域振興策を盛り込んだ地域計画を策定し、基本計画に掲げた施策を地域の視点から具体化、重点化を図っていくこととします。
2 地域の設定
地域区分は、住民の生活圏や保健・医療・福祉の圏域、広域行政圏などを考慮し、熊本市と10の地域振興局の所管区域に合わせて11区分とします。
宇城地域の現状
宇城地域は、九州自動車道、国道3号、国道57号、JR鹿児島本線などの動脈が走り、熊本市と八代地域・鹿児島市、天草地域を結ぶ結節点に位置しており、県南地域の発展にとって重要な地域である。
熊本市を中心に都市圏が拡大しており、同一の経済圏が形成されつつある。しかし、これに対応する社会基盤の整備が十分でなく、交通問題や環境問題を引き起こしています。また、農山村主体の中山間地域では過疎問題が顕在化している。
宇城地域の振興方向
「活きの郷づくり」
~快適な「暮らし」ができる活気あふれた誇りある地域の確立~
宇城地域は熊本市に隣接する山鹿・鹿本、菊池、上益城地域とともに、熊本地域と相互に連携を図りながら「九州の中の新たな拠点づくり」を目指して整備するものである。