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JICA海外協力隊と青海小学校5・6年生オンラインで再会!

2025年02月19日更新

2月6日、青海小学校の5年生と6年生(計28人)を対象に、JICA海外協力隊の松尾枝梨乃(まつおえりの)さんと宮脇亜美(みやわきあみ)さんの2人がオンライン授業を開催しました。昨年、松尾さんと宮脇さんが、グローカルプログラムとして三角町戸馳島で実習しているときに、青海小学校で出前授業をしたことが縁で、2人それぞれの派遣先と青海小学校をオンラインで繋ぎ、オンライン授業という形で再会が実現しました。

昨年の11月下旬に、松尾さんはルワンダに、宮脇さんはカメルーンにそれぞれ派遣され、現在2か月半が経過したところです。現地の生活にも慣れ、オンライン授業では、それぞれの国の生活や活動の様子について説明がありました。ちなみに、現地と日本の時差は、およそ7時間から8時間あり、授業は日本の時間で13時40分からでしたが、現地の時間にすると、ルワンダは朝6時半、カメルーンは朝5時半と朝早くからの授業になりました。

授業冒頭、あいさつをしている様子。中央スクリーン、左上が宮脇さん、中央下が松尾さん。

最初は、宮脇さんからカメルーンの生活について説明がありました。まず、復習でカメルーンの場所、言葉、時差についてのクイズがあり、その後、実際どのような暮らしをしているか写真を交えて説明がありました。カメルーンは、停電や断水が多く、宮脇さんが活動している地域では長いときで電気は数時間、水は3日間使えないことがあるそうです。また、水も透明ではなく、オレンジ色をしていて、ろ過機を使って透明な水にして使用しています。そのため、いつ停電や断水があるかわかりませんので、洗濯物は洗濯機を使わず手洗いをしているそうです。しかし、水の説明をしている途中で、実際に停電になってしまい、残念ながら宮脇さんとの通信が途絶えてしまいました。そのため、急遽、松尾さんにバトンタッチすることになりました。

現地の水の状況をスクリーンに映し出している様子。

松尾さんからはルワンダでの生活について説明がありました。まず、「ルワンダはどれだ」クイズから始まり、ルワンダの天気と気温についての説明がありました。今は「小雨季」という時期になり、「雨が急にザーッと降って、晴れる」の繰り返しで、昼間は半袖、夜は長袖で過ごしているそうです。また、松尾さんがルワンダに来て驚いたこととして、現地の人たちのバランス感覚が素晴らしいことです。ルワンダの人たちは、頭に荷物を載せて運ぶそうで、大きな荷物も難なく運びます。

クイズをしている様子。

次に、生活の様子について説明がありました。ルワンダと日本の違いとして、お風呂からお湯がでないため、水を温める機械でお湯を沸かしてお風呂に入っていうそうです。また、日本のようなスーパーマーケットやコンビニエンスストアはありませんので、日用品や食材はマーケットと呼ばれる市場で買っています。ちなみに、ジャガイモ1キログラムの値段は、日本円で50円ととても安く、味は日本に比べて甘いそうです。他にも、食事はレストランやビュッフェを利用していますが、日本のビュッフェと違いルワンダでは、食べたいものを1回しか取ることができませんので、食べたいものをしっかり考えなければなりません。

また、松尾さんはルワンダで、水と衛生に関わる仕事をしていますが、今は事務所での仕事が中心で、仕事に慣れてきたら、外に出て現地の人たちと井戸の調査に行くそうです。最後のまとめとして、生活をする中で、大変なことと楽しいことの説明がありました。大変なことは、「現地語のキニアルワンダ語が難しいこと」と「外を歩いているだけでたくさん注目される」ことで、理由としては、松尾さんが住む地域は、日本人というより外国人が松尾さん一人だけのため、道行く人の注目の的になっています。そのような中、楽しいこととしては、「現地語であいさつをすると笑顔になってくれる」、「友達ができてきた」がありましたが、なにより「食べ物がおいしい!」そうです。

ルワンダの食事をスクリーンに映し出している様子。

宮脇さんとの通信が戻らなかったため、代わりにJICA海外協力隊事務局の方から宮脇さんのカメルーンでの生活や仕事の様子について説明がありました。カメルーンでの買い物は近所にあるマルシェに行っているそうで、ポップコーンなどの移動式屋台もあり、ポップコーンは1袋13円と日本と比べたらとても安いです。また、中華料理やピザが食べれるお店もあり、幼虫が乗ったピザは意外に美味しかったそうです。他にもカメルーンはおしゃれな人が多く、洋服は既製品もありますが、自分で布を選んで、自分だけの服を作ってもらうことができます。洋服好きの宮脇さんにとってはとても楽しい体験で、何着か作ってもらったそうです。

カメルーンの洋服をスクリーンで紹介した様子。一番右が宮脇さん。

宮脇さんは、現在、カメルーンの保健所で、妊婦や赤ちゃん、赤ちゃんを産んだお母さんたちに対し、健康指導や衛生指導、ワクチン接種などを行っています。カメルーンでは、宮脇さんが受付からワクチン接種、次回の予約まで一人でしなければならず、日本で病院に勤務していたときに比べ大変だけど、いい経験ができているそうです。最後に、カメルーンに来て感じたこととして、「想像以上にカメルーンは発展している」、「実際に自分の目で確かめることで、本やインターネットには載っていない新たな発見があった」、「日本で当たり前のことがカメルーンでは当たり前ではないので、日本で生活するありがたみを感じた」、「カメルーン人の優しさ」の4つがあげられました。

カメルーンでの活動をスクリーンで紹介した様子。

2人の説明が終わった後は、子どもたちからの質問の時間になりました。子どもたちからいくつか質問があり、「夢が叶ってどんな気持ちですか」の質問に、松尾さんは「まだ夢の途中。ルワンダに行って、今住んでいる地域には日本人がいないので、日本人としての責任を感じている」と答えました。他にも、「日本でしておけばよかったことはなんですか」との質問に、松尾さんは「日本の食べ物をもっと持ってくればよかった。英語を勉強しておけばよかった」と答えました。授業の最後に松尾さんから子どもたちに夢を叶えるためのアドバイスがありました。それは、「自分の気持ちをきちんと伝える」、「夢を口に出す」、「色々なことに挑戦する」です。

子どもたちからは、「それぞれの国の食べ物を食べてみたい」、「水や電気が使えるのは当たり前ではないことを知った」、「日本の水がどれだけ大切かわかる」、「水や電気を大切に使おうと思った」などの感想が寄せられました。子どもたちと松尾さん、宮脇さんは束の間の再会を楽しみました。

子どもたちからの質問に答えている様子。スクリーン右側が松尾さん。

 

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